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特集711

711系は北海道地区の電化に合わせ設計・開発された言わば北海道電化のパイオニアである。1941年から製造が開始され、試作車両(900番台)2本が1942年に試運転が開始されました。1968年から量産車両が製造投入され函館本線、千歳線、室蘭本線と北海道の電化地区を駆け巡っていた北海道の電車として欠かせない存在でした。しかし近年、新型車両の投入と老朽化により2015年3月13日をもって711系は引退致しました。そんな711系を5年間撮影取材してきましたのでこれを期に公開致します。

夕張川をくけ抜ける6連
711ラストラン
旭川駅にて
函館本線、室蘭本線の始発列車
方向幕
札幌駅で発車を待つ
区間快速いしかりライナー
2ドア車内
雨の日も
豪雪の中を
雪をかき分ける原色
711雪を舞い上げ
定番な場所で
側面ショット
S114赤電時代
連結解除
S110赤電時代
連結
旭川駅にて
旭川で78系と並ぶ
苫小牧駅にて
夏
室蘭本線
夜の苫小牧
岩見沢にて
冷気滑走
原色S110
札幌市内
岩見沢にて
最後の業務

 編成別フォトギャラリー S101~S117

 711系の撮影はS101~S117と全16編成コンプリートを目指し取材してまいりました。全16編成にはそれぞれ特有の仕様があり、見ごたえるあると思われます。編成の仕様は以下の表にまとめております。

 

           *S104についてはファイル破損により投稿することができませんでした。またS112編成は2006年に廃車となりました。

  711系  ~歴史と車両~    

歴史

 

 711系は試作車(900番台)2両編成2本が1941年に製作され、1942年に試運転が開始されまあした。その後、試作車による試運転の成果から改良設計された量産車が1968年8月28日の小樽~滝川間電化に合わせ8編成とモハ1両が導入され営業運転を開始しました。さらに電化が進み1969年10月1日に滝川~旭川間の電化完了し10編成が導入、1979年には千歳線、室蘭本線(札幌~苫小牧~室蘭間)の電化が完了し17編成が増備されました。この17編成うち16編成が今回引退した後期に生産された100・200番台にあたります。この時余分にクハが4両製造され試作編成の3両編成化と予備車両設置が行われました。営業最高速度は110km/hであり、JR北海道のみに所属しており、定期列車として2013年10月までは「千歳線」「室蘭本線」で、2015年3月までは「函館本線」にて運転されていました。

 

 

 

車両の概要

 

 車両は、交流区間における初めての本格的な交流専用電車で、サイリスタを用いた無接点、無電孤、続制御という新幹線でも採用されていない新方式を搭載しています。交流電車は粘着性能が良いので、モハ1両でクハ2両をけん引することが可能です。新性能電車では初めての1M方式およびクハーモハークハという3両単位の編成が生まれた。JR化後、一部編成は札幌地区の通勤ラッシュに対応し先頭車両のみ3ドア改造されている編成もあり、該当する編成にはドア部分にある従来のクリーム帯を挟んで細い帯が両側に追加されています。

 

 北海道は極寒の地でも有名です。そのため車体は極寒に対応できるように耐寒耐雪対策はかなり強化されています。耐寒設備としては、旭川地区の冬期温度に若干の余裕をとって各種機器の耐寒設備は「ー25℃」を目標とし、強化されている。また車内の温度を極力保温できるように窓ガラスは二重となっています。

 車内は中央部にボックスシート、デッキ寄りにはロングシートが備えており、一部編成はラッシュ時の混雑に対応するため全てロングシートを配置した車両も存在しておりました。

  711系  ~原色に戻された2編成~    

復刻塗装

 

 「赤電」と親しまれてきた711系は初めから赤い電車ではありませんでした。「赤電」として走り始めたのは1986年以降からであり、以前は下の写真のような原色と言われるカラーリングが施されておりました。2011年6月まではJR北海道で走っているすべての711系は「赤電」でしたが、北海道DCキャンペーンの実施により2編成が復刻版塗装車両として塗装変更され、赤電と混じりながら共通運用についていました。復刻塗装は「登場時から改造されず原型を保つ非冷房、2ドア車両」の編成が対象となりました。以前この2編成以外にも711系試作車両(S901編成)が引退間近に復刻塗装に塗り直され運転されていました。今もなおS901編成は先頭車両のみ苗穂車両基地に保管されています。

S-110編成

 

 2011年6月上旬に復刻塗装に塗り替えられました。この編成は車両の調子も良好でよく運用に入っていました。2015年3月12日まで運用に着いていました。

S-114編成

 

 2012年5月下旬に復刻塗装に塗り替えられました。この編成は塗り替えられた時期が遅く、運用もS-110編成より早く運用から離脱しました。

お✩ま✩け

 

 閲覧して頂きありがとうございます。初めは自費出版写真集にしてこの企画を行おうと思ったのですが、編成写真や同じ場所での撮影が多かったため写真集にするのは諦めこのような形で公開させていただきました。このような特集ページは時間の許す限り作っていこうと思うので、ぜひご覧ください。

 さて、711系ついに引退していまいましたね。近郊型電車の中では一番好きな車両でもありました。なんと言ってもこの車両の特徴はこの顔で4灯という所でしょうか。115系や457系では見られない姿ですよね。小さい頃鉄道の図鑑か何かでこの顔を見たとき思わず「スゲー!かっこいいい!」と大声を上げてしまうほど私にとってこの車両はインパクトが強いものでした。(あとキハ183系も含め)2008年頃北海道に行く用事ができた帰りに北斗星を待ちながら10時あたり札幌駅で7時間「赤電」を待っていた時もありました。この頃は普通に札幌市内で見れるものだと錯覚していました。結局会えず泣く泣く北斗星のロビーで車窓を見ていたら「赤電」が札幌駅に入線していく姿を見て何とも言えない気持ちになった思い出は今も忘れません。今思えば、「岩見沢いけよ!!」と言いたくなりますね。その時からまた更に711系の存在が大きくなり、毎年北斗星、711系、オホーツク目当てで行くようになりました。これにて711系の特集は終了と致します。

 最後に私が生まれて初めて711系の実車を見た時の写真がありますので公開致します。

初めて見た711系S901    苗穂にて

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